DXとは?
最近よく聞く単語「DX」。これは一体何なのでしょうか?
一般社団法人IT導入診断士協会では「IT導入」を「DX実現のための最初のステップ」と考えています。
「DX」とは経済産業省が「デジタル・トランスフォーメーション」を略語化した単語です。それは、ITを使って変化を起こし、売上や利益を伸ばすしくみを作ることです。言い換えると「商売替え」なのです。
「トランスフォーメーション」とは、もとの形が跡形もなく変化することをいいます。醜い幼虫がさなぎを経て美しい蝶へと変わる。これが「トランスフォーメーション」なのです。デジタルの力を借りて、ビジネスのもとの形が跡形もなく変わること。これが「デジタル・トランスフォーメーション」です。
最近、街からいろんなお店が消えています。
まず書店。かつてはどこの駅でも駅近の一等地にあった書店が軒並み消えています。アマゾンの影響だと言われています。24時間どこからでも注文できて自宅にすぐに届けてくれる便利なサービスの出現で、重くてかさばる本を営業時間内に書店に出かけて探す人が少なくなってしまいました。最近は、特にマンガでは電子書籍化が進んでいます。配達を待つまでもなく、レンタル形式ですぐに読みたいマンガがスマートフォンで読めるのです。
次にレンタル・ビデオ店。どんな街にも一軒はあったレンタル・ビデオ店も、どんどん消えています。アマゾン・プライム・ビデオやネットフリックスでは映画が見られるだけでなく、テレビではやっていないオリジナルの番組がたくさん見られるようになりました。
CDショップも減っています。いまだに「タワー・レコード」とか「HMV」といった大手はがんばってお店を続けていますが、街の小さいCDショップはほとんど息の根を止められてしまいました。
世の中が変わっているのです。たった今自社のビジネスが好調でも、書店やレンタル・ビデオ店、CDショップに訪れた危機が、いつあなたのビジネスを襲うかわかりません。
いつ、どんな危機がやってきても大丈夫なように、今のビジネスが好調なうちに、次の準備をする。そのためには、まずは武器を手に入れることです。最初の武器を導入する方法を学ぶのは、この検定のための学習です。
ITを導入して、これまで手作業や電卓、電話やファックスというアナログ手段を使って行ってきた業務をデジタルに置き換えるだけでは、まだ「デジタル・トランスフォーメーション」には至りません。この段階を「デジタル・シフト」といい、経済産業省ではさらにこれを「デジタイゼーション」「デジタライゼーション」の二つに分けて定義しています。
IT導入士の学習法は4種類あります。まずは注文を電話やファックスからデジタル化するようなことから始めていきましょう。そして、会計部署などのバック・オフィスを中心に書類作成をデジタル化してペーパーレスやハンコレスに取り組んでいきましょう。その結果できた社内のヒト・モノ・カネを使って、新しいビジネスを考えていこう、というのが一般社団法人IT導入診断士協会の考え方です。
IT導入士は、この最初の一歩のIT導入のリーダーとなる能力を備えた方に与えられる資格です。検定のための学習をして、是非その能力を身につけてください。
IT導入士の学習方法は4種類あります。